咳というのは、本当につらいです。
1回の咳で2kcalエネルギーを使うそうです。
その咳がずっと続くと体力が消耗します。
咳止め薬で早く止めたくなります。
夜に咳が止まらなければ眠れませんし、
胸や腹筋が痛くなってきますし、
とにかく大変です。
咳が生ずるのにも理由があります。
もともとは、気道に侵入してきたウィルスや
細菌を追い出すためであったり、
異物が入ってこないように吐き出す
防衛反応ですから咳がある方が普通なのですが
異常に激しくなったときは、重大な問題が
あるかもしれません。
適切に処置をする必要がありますので、
そのあたりを詳しくみていきましょう。
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咳のタイプを知ること
咳のタイプには大きく分けて2つあります。
乾性の咳と湿性の咳です。
乾性の咳とは、痰の伴わない咳で、
湿性の咳は、痰を伴う咳です。
乾性の咳は「空咳」ともよばれ、上気道の炎症や
気管支の痙攣やアレルギー反応によっておこることが
多いです。
ACE阻害薬や逆流性食道炎なんかでも起こります。
湿性の咳は、感染症や気管支ぜんそく、COPD、
後鼻漏なんかでも起こります。
痰について
痰は、細菌やウィルス、ほこりなどの異物、血液成分
気道粘膜上皮などがからんだものです。
1日100mlくらいまでは普通ですが、異物の量が
多いと分泌量が増えるので、痰として排出されることに
なります。
咳止めの薬のタイプについて
この咳止めも2つのタイプがあります。
中枢性のものと末梢性のものがあります。
中枢性のものは、咳中枢に直接働いて咳を
抑えるもので、末梢性のものは気管支を拡張して
呼吸を楽にするものです。
中枢性にも、麻薬性と非麻薬性のお薬があります。
鎮咳薬の成分について
麻薬性中枢性鎮咳薬には、リン酸コデイン、リン酸
ジヒドロコデインがあります。
非麻薬性鎮咳薬には、臭化水素酸デキストロメトルファン(メジコン)
リン酸ジメモルファンがあります。
末梢性鎮咳薬には、キサンチン系気管支拡張薬の
テオフィリン、アミノフィリン、ジプロフィリンと
交感神経興奮薬の塩酸メチルエフェドリン、塩酸
メトキシフェナミン、塩酸トリメトキノールがあります。
咳止め薬の副作用には
麻薬性のものは薬物依存性がありますので、
長期連用や大量服用には注意です。
痰がでにくくなるので、湿性の咳には向きません。
あと便秘や痔の人も使わない方がいいです。
リン酸ジメモルファンは、糖尿病の人は使わないように
しましょう。
キサンチン系のお薬は、治療中の疾患があったり、服用中の
薬がある人は避けた方がいいです。
風邪が治っても続く咳であったり、咳止めが効かないとか
効果が見られない場合は、別の原因があるかも
しれませんので、早めに病院に受診しましょう。